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予防歯科・メンテナンス
ホワイトニング
フッ素・シーラント
シーラント
「シーラント」は奥歯のかみ合う面(咬合面)にできる虫歯の予防の方法です。
あらかじめ、虫歯になりやすい奥歯の溝を接着力のあるプラスチックで埋めてしまいます。
このプラスチックは虫歯を削ったとき詰めるものと同類のレジンという材料なので、きちんと埋めていれば虫歯にならないという考えで普及し始めました。
「六歳臼歯」に効果的
このレジンが長い間のうちにはがれてしまうことも考えられますが、いずれにしても短期的にはきちんと詰めればそれなりの効果があがっています。
生えて間もない奥歯の永久歯(六歳臼歯)は特に虫歯になりやすいので、この方法は有効です。
定期管理が大切
しかし、虫歯予防はもうこれで十分というわけではありません。
きちんとブラッシングをして、シーラントがきちんとついているかなどの定期健診を受け、フッ素を活用したり、食生活でも注意して、総合的にすすめることが大切です。
フッ素
食べ物を食べると、その食べ物の中に含まれている糖分がお口の中で、分解され酸というものがつくられ、その酸によって歯の表面が溶かされ、虫歯が作られます。
歯の表面にフッ素を塗布する事で、歯の質を強くし、虫歯になりにくくする処理です。
シーラントは奥歯の予防処置ですが、フッ素塗布は、歯全体の予防処置になります。
この2つの処置を行っていくことにより、虫歯の予防効果は高くなるのです。
注意
シーラント・フッ素は予防処置ですので、この2つを行ったからといって、必ず虫歯にはならないというわけではありません。
ご家庭では、保護者のみなさんで仕上げ磨きを行い、食べたら磨く習慣をつけ、食生活の環境を改善していかれて下さい。
MFT
MFT (Myofunctional Therapy) とは?
口腔筋機能療法と呼ばれ、口の周りの筋肉の正しいバランスを作り出し、またそれを維持することを目的とした特別に考えられた特殊な治療プログラムです。
日常生活の中で、夢中になって本を読んだりテレビを見ているときに、くちをポカーンとあけて上下の歯の間に舌がでていたり、ものを飲み込むときに舌を突き出し、歯を押すような舌の問題を治したりします。
トレーングの目的
- 舌の筋肉の力を強くする。
- くちびるやほほ、口のまわりの筋肉に力をつける。
- 正しい飲み込み方を覚える。
- トレーニングで覚えた舌の位置やくちびるの状態を保ち、日常の生活のなかで、正しい飲み込み方を習慣にする。
(担当の歯科衛生士が指導します。)
舌癖について
日頃、無心になって本を読んだり、テレビを見ているときに口をポカーンと開けて上下の歯の間に舌が出ていたり、飲みこむときに舌をつき出し、歯を押すような癖を舌癖といいます。
私たちは無意識に1日600~2000回飲みこむ動作(嚥下えんげ)をしていますが、歯ならびに悪い影響を与えない正しい飲みこみ方は、くをびるを閉じて舌をうわあごにつけ、奥歯をかみしめ、のどを使って飲みこみます。
舌癖のある人は、いつも舌が口の中の下の方や前の方にあり、歯を押しています。
そして飲みこむときには、さらに押し出す強い力が歯に加わります。
舌癖のある人はいつも口を開けているため、舌が内側から歯を押す力に対して、外側から押さえるくちびるやほほの筋肉に力がありません。
舌癖が原因で出っ歯になったり、歯と歯の間に隙間が開いたり、上下の歯がかみ合わない歯ならびになることがあります。
また、話そするときにその隙間に舌が入るため、サ行、タ行、ナ行、ラ行などが舌たらずな発音になることもあります。
舌癖の原因
- 口を開けて息をする鼻の病気(アレルギー性鼻炎、慢性鼻炎、蓄膿症など)のどの病気(扁桃肥大、アデノイドなど)
- 舌の裏のひも(舌小帯)が短い
- 指しゃぷり(前歯に隙間ができ、舌が出やすい)
食育指導
「食べる」という行為は私たちの生活に欠かせない行為です。
厚生労働省の健康意識に関する調査でみなさんが健康だと思っていることは、「病気がないこと」「美味しく飲食ができること」「身体が丈夫なこと」が上位にあげられています。口腔機能はこれらに大きく関与しており、しっかりと両側奥歯で噛むことが健康長寿へつながっていきます。
当院では、歯科医療を行う事で健康寿命(日常的に介護を必要とせず、自立した生活ができる期間)を延ばすことを目的としています。
噛むということはとても大切になりますが、この『欠損ドミノ』からもわかるように、1本の歯を失うことによって口腔内環境が悪化し全身の健康にも影響してきます。齲蝕や歯周病により歯の喪失が始まり、徐々に喪失歯が増え、多数歯欠損に至り咀嚼機能の低下を引き起こします。
咀嚼機能が低下すると・・・
1. 唾液腺への刺激が低下しドライマウスを引き起こす。
2. 脳への刺激が少なくなり認知症を引き起こす。
3. 軟食中心の食事になり栄養バランスもくずれ、肥満から生活習慣病へ移行し命の危険性の高まる病気へと繋がっていく。
4. 栄養がとれず低栄養という状態になり筋力低下をともなって要介護状態になる。
5. 筋肉の衰えや つまずきやすさなどバランス機能が低下する。
これらのことから、しっかり両側奥歯で噛めるよう咀嚼機能を回復させることが何よりも大切です。
日本は超高齢化が進み、寝たきり、認知症、低栄養、生活習慣病の患者さんが増加し続け医療費も圧迫している状態になっています。
私たちは歯の健康を守ると同時に、生活習慣、食習慣など全身の健康状態を把握しながらメインテナンスを行っています。
当院では体成分分析装置を治療に活用しています。
体成分分析装置にのってもらい全身のバランスを数値化して把握しています。
見やすい表になっているので、栄養状態、筋肉状態、メタボリック情報、基礎代謝量など、ご自身の状態を一目で把握することができます。
奥歯がないと軟食中心の食事となり、糖質主体になれば体脂肪も増えやすくなり生活習慣病のリスクも高くなります。
栄養が摂れなければタンパク質量も減り、筋肉量も減るので身体を支えきれなくなり寝たきりになる確率も増えてきます。
食事の内容や回数、時間、噛み方など様々な要因がありますが、口腔内状況をふまえ、体成分の数値化した情報と生活習慣や食習慣を見直しながら、どうしてこうなってしまったのか、これからどうすればいいのか、病態栄養も含め1人1人にあった栄養指導、運動指導を管理栄養士や食育インストラクターが行っています。
健康的に歳をとり、健康寿命を少しでも延ばすためには、その身体を維持する栄養素(炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル・水分)をきちんと摂らなければなりません。
そのために健全な口腔、咀嚼機能を維持・回復させることが歯科医療のできることであり、やらなければならないことです。
まずは健全な口腔を維持するための「予防」を行います。口腔疾患にかかってしまったら速やかに歯の治療をして「修復」をします。何らかの理由で歯を欠損してしまった場合には、最適な治療方法で再構築し健全な口腔を「再建」していきます。
また、治療後にはじまるメインテナンスが重要と私たちは考えており、健康寿命を延ばすための栄養指導も個々に対応しながら積極的に行っています。
全身にも目を向けながら健康寿命を延ばし、良い人生の終末を送っていただくことを目指しています。