子供の歯周炎

歯周炎は大人だけのものではありません!

子どもの歯肉炎は歯周病の第一歩に

歯槽膿漏とは、歯ぐきから化膿した膿が漏れる、歯周病の代表的な症状をとらえた俗称で、決して医学的な病名ではありません。
さて、歯周病は子どもにも起こるのでしようか。この病気は人間の体が退化していくときにあらわれるもので、成長期の子どもにはないはずです。しかし、実際には、今日の食生活の著しい変化で、粘着性の高い柔らかい食物が多く、小学生や中学生の中には歯周病が出現するのです。 まさに文明病そのものです。
 
六歳ごろに見られる歯ぐきの病気は、大人のように骨がやせることでなく、ただ歯ぐきの炎症にとどまった「歯肉炎」ということです。歯肉の炎症は、すでに三、四歳ごろから見られ、歯の交換期に増加し、十二歳ごろの永久歯が生えそろうころに多く認められます。
六歳ごろに見られる歯肉炎の原因
・口腔(こうくう)清掃が不十分なことで起こるもの
・乳歯と乳歯の間がむし歯になり、そこに物がつまる
・永久歯が出てくるとき
・歯並びが悪いこと
・口で息をするこども
などですが、歯垢(しこう)の付くことが最大の原因となります。

子どもの歯肉炎は、永久歯列になったときに、将来歯周病に移行することが考えられますので、予防をこの時期にしっかりしておくことが大切です。 上手に歯を磨くとともに、定期的に検診を歯科医院で受けるようにしましょう。

侵襲性歯周炎(若年性歯周炎)とは?

通常、歯周病というものは35歳頃から少しずつ発症する場合が多いのですが、若いうちから歯周病が発症する場合にはこの侵襲性歯周炎の可能性が高くなります。

通常の歯周病(慢性歯周炎)との違い

・30歳以下の、若い年齢の人にでも発症します。
・通常の歯周病よりも急速に進行します。
・前歯と6番(第一大臼歯)に限って発症することがあります。(限局型侵襲性歯周炎)
・家族集積性が見られることがあります。(家族の中に同じような症状の人がいること)
・一般的な歯周病の治療法ではなかなか治りません。